これもあまりネットで情報無いギターですね。
今回は、アリアプロⅡ、バックアロー(と読むんですか?)になります。
BUCKAROO(カウボーイ)→BACKAROO、とスペルミスのまま出荷されてしまったのか、それとも造語なのかは今となっては判りません。
所謂、Fender Thin Lineのコピーモデルです。
荒井貿易さんの全面協力(キリッ!)でお送りします。
(ご担当者様:お忙しい中私の拙い質問に真摯なご対応下さいましてありがとうございました)
荒井貿易さんの全面協力(キリッ!)でお送りします。
(ご担当者様:お忙しい中私の拙い質問に真摯なご対応下さいましてありがとうございました)
まずは入手経緯です。
大変お世話になっているご近所さんに頂きました。
わざわざ遠いところから自ら陸送して下さり。
このギター、お兄さんの持ち物だったそうです。お兄さんは現役時代、お仕事が超多忙でなかなか時間が取れず、あまり弾かずにそのままになっていたそうで、「捨ててしまおうか」ともお考えだったようです。そこでご近所さんが「私がギター弾く」のことで、「勿体無いから捨てるなら一度視て貰おう」とわざわざ持ってきていただいた、と(この時点でもうアタマ上がりません)。
ただ、十数年そのままだったこのギター、こちらに来ても埃だらけなんで「邪魔」と言われて、「捨ててしまおうか」と粗大ごみに出される寸前だったそうです。かわいそうにw。
ただ、十数年そのままだったこのギター、こちらに来ても埃だらけなんで「邪魔」と言われて、「捨ててしまおうか」と粗大ごみに出される寸前だったそうです。かわいそうにw。
それでやっとこさ私が伺い、アンプが無いのでその場では音出せなかったんですが、ボディー、ペグ、ナット、ネックジョイント部やネック自体もネジレ・反りなど無く、致命的なダメージは皆無、即戦力でいけるか?と判断、頂くことになりました。弦が数十年前のものでしたので、その場での音は壊滅的でしたがw。これはこれで保存しておくべきだったか、とw。
余談ですが、20年位経った弦って、凄く丸い音がするんですねw。サスティンもなくw。これはこれである意味貴重だったかもしれません。
ママチャリでもハードケース運搬はきついですねw。
これ、何がびっくりしたかと言うと、ハードウエアが殆ど錆びていないんです。 Vol.つまみは錆びだらけですので、クローム仕上げがきちんと出来ている、と。
それで晴れて?拙宅に来てくれたこのギター。まずはオーバーホール&清掃です。といっても、ばらせる所をばらして磨き、ボディーを拭き、フレットに錆びはないのでヤスリかけはせず、テスタで音が通っていることは判りましたので、新品弦を貼った所、見事に蘇りました!。
後日アンプ持ってご近所さんの集いに行き弾いてみたところ、皆さん仰天。「こんな音がするのか!」「だから捨てなくて良かったでしょ!」などとお酒が大いに進みましたw。
相変らず前振りが長くなりましたが、見ていきます。
その前に

荒井貿易さんが送ってくださいました。当時のカタログです。
THIN ERECTRIC ACOUSTICというカテゴリー分けされていたようです。
1976年当時で定価5万円。かなり高価な部類ではないでしょうか?
「本当に頂いちゃっていいんですか?」と何度も伺いました。。。
尚スペック等は最後に書きます。
残念ながらブリッジカバーはありませんでした。が、あっても外していたと思います。コレクターズアイテム、ですね。
松本木工所製(当時のARIAの製造拠点ですね)
1976年の製造270本目
とのことです。
1976年の製造270本目
とのことです。
何気に拙宅で一番古いギターです!。
フレットは表面がフラットなタイプです。
ネックはGIBSONのような平べったい感じです。
特に指に引っかかる訳ではないですが、「硬い」感じがします。ただ、長時間弾いても疲れません。この感覚は初めてです。
肝心の出音ですが、殆どLes Paulですね。ちょっと弦のテンションの強い。
弦のテンションが強いので、Les Paulよりは「ジャギッ」とした音がでますが、fホールの為か、若干音が丸くなっているような。なんか相反するモノが一緒になってしまって。これがThin Lineの魅力なんでしょうか?
又普通のTelecasterの音は出ません。ブリッジ側のP.U.は出力がありすぎます。Vol.絞っても近づきません。
すみません。言葉での説明はこれが限界です。
尚、ネック側のVol.ポッドを2~3に絞ると、例のKeithの5弦ギターの音になります。
う~ん、このThin Lineというのは使い方次第なんでしょうか?
Fenderのモノ持っていないので比較出来ません。
又、これは今まで拙宅にあった音ではありません。
2×ハムのTele、というのを使いこなしてみよう、と思う今日この頃です。
最後にスペックです。
ネック:メイプル
ボディー:ホワイトアッシュ
P.U.:プロアルニコハムバッキング
重量:3.5kg(拙宅計測)
ボディー:ホワイトアッシュ
P.U.:プロアルニコハムバッキング
重量:3.5kg(拙宅計測)
ホワイトアッシュの割りに「異様に」軽いです。
同じ材を使ったFender Japanの「MICAWBER]や「SUNNY」より1kgも軽いんです。どういうこと?
中がザくられているからでしょうか?時代が時代なんで、結構良い木を使っているのかもしれません。
荒井貿易さんからの情報ですが、このTE-500N、77年からボディー材がセンに変わっているそうです。
中がザくられているからでしょうか?時代が時代なんで、結構良い木を使っているのかもしれません。
荒井貿易さんからの情報ですが、このTE-500N、77年からボディー材がセンに変わっているそうです。
皆さん、ARIA ProⅡ、なかなかイケますよ。
1本は試してみて下さい。
(決して何も貰っていませんw。誓います!)
ではでは。
まっだまっだつづっくよ~。
この記事へのコメント
HIro
これ、僕もまだ持ってますよー! まだ持ってる人いて嬉しー!
コピー精度に惨敗してGrecoモデル(センボディ)のOEMに替わる前のやつですねw
実はこのモデル、オリジナルとの最も大きな違いとして、なんとショートスケールなんですね~!! ブリッジピッチも10mm!
荒井さん、実機を入手せずレスポール数値で写真コピーしたんでしょうね!!
コピー合戦創成期の熱い思いを彷彿とさせる一本ですねw
管理人
ご投稿ありがとうございます。
又返信遅くなりまして申し訳ありませんでした。
嬉しいですね。大事にしているものと同じものを持たれている方がおられるって。
どのように入手されたのですか?
又現役なのですか?
教えていただいた新事実に驚愕です。はじめて気付いたという体たらくで、恥ずかしい限りです。
荒井貿易さん、さすがにそこまで教えてくださいませんでしたので。。。
確かにタマ数無いようで、中古市場でも見たことがありませんので、セールス的にも成功したとは言えないのでは、と愚考しています。
私は10年前の弦で一度弾いて、その後新品弦と比べてしまったので、何気に鳴るギターという印象を持っているのですが。自己満足って大事なのかもしれませんね。
物凄いスローペースで更新しております。
又お立ち寄り頂ければこの上ない幸いです。
管理人拝
入手は確か1976年、高校一年の時に初バイトで買った初エレキでした。楽器屋のにーちゃんが「こっちのストラトどう?ハワイで仕入れてきたんやけど中古やし8万でええよ」ストラトはリッチー、ラージヘッド全盛の時代だったので「なんかボロイなぁ。スモールヘッドってローズ指板もあったっけ?ロゴもなんか変、プラモのシール見たいに擦れて消えかけてるし・・」、
私の中でAriaProがスパロゴのビンストを堂々打ち下した瞬間でした。私はTE-500をぶら下げて店を後にしました。いい時代だったですw
その後、木目があまりに綺麗なのでコーネルデュプリーみたくしたくてPG外してみたら、ボディのカッタウェイの下辺りにドスを突き刺したような傷穴を見つけてがっかりしました。傷をPGで隠して売り付けやがってと憤慨しつつ数年、それが木加工時の固定治具の跡だと気が付くのに随分かかりました。因みにブリッジプレートの下にも同じ傷穴が隠れてます。やるなぁ荒井!
思い出の一本なのですが、ネックが細く指板のアールもきついので6弦落ちしやすかったり、今は静かに余生を送ってもらってますw
管理人
返信遅くなりまして本当にすみません。
貴重な情報、本当にありがとうございます。
又思い出の1本だったのですね。
それにしても随分思い切られたんですね。
私、恥ずかしながらホンモノ持ったことが無いんですね。ですので目から鱗です。
コピー失敗作だとは・・・・
こういうところでも試奏出来ないメンタルの弱さが・・・・
確かに6弦の落ちやすさは感じていました。ブリッジとサイズが合っていない?拙宅の個体のみのミス?と思っていました。
Keith Richardsが使っていたら、マネして間違いなく6弦外してましたw。
又ネックが「硬く」感じられるんですね。
指板の処理方法がまだ「甘かった」んですかね?
長時間弾いていると疲れそうです。
出音はそこそこ鳴るのですが。
拙宅でも眠っています。博物館収蔵品です。
メインになる予定は、残念ながら今は無いです。。。。
管理人拝